PEN

ぺんてる

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世界初の水性サインペン

古くから私たちの生活に馴染んできた“サインペン”。今では、ぺんてるがその元祖であることを知っている人は少ないかもしれません。実は、“サインペン”と名付けたのも何を隠そう同社なのです。1950年代前半、実用的な油性マーカーが登場し日常に浸透していきますが、裏写りや細字の書きづらさが難点でした。そこで、1960年、大日本文具株式会社(現、ぺんてる)が世界に先駆けこちらのサインペンを開発したのです。ただ、当初はさほど世間の反応もよくはなかったのだとか。そこで、満を持してシカゴで開催されていた文具国際見本市に出展します。その一本が巡り巡って当時の米国大統領、リンドン・ジョンソンの手に。彼はその一本を大いに気に入り24ダースもの数を発注したのです。米国大統領の肝いりということで、その後瞬く間に評判となり現在に至ったこちらですが、これほどまでにロングセラーを記録する名品へと駆け上がったのはやはりクオリティの高さによるところが大きいでしょう。ペンを構成する三要素、インク、ペン先、本体の全てを刷新。滲みや裏写りをフォローすべく新たに水性インクを開発し、そのインクに合わせペン先にはアクリル繊維を使用。しかも、細字化するにあたり先に発売されていた油性マーカー、ぺんてるペンのおよそ2.5倍の強度に仕上げたのです。本体のデザインも、他者に真似されにくく、そのうえ手に馴染み、高級感も打ち出せる六角形に。そのデザインは、丸型が一般的だった当時からしてみれば非常に斬新なものでした。モノ作りに対するこだわりと質は、1965年のNASA有人宇宙飛行計画、「ジェミニ計画」にて宇宙空間でも使われ、インク漏れすらしなかったというエピソードからも容易に想像がつくでしょう。日本だけでなく、世界のペン文化をガラリと変えた名作は、その威光を未だ放ちながら今後も我々と共に生き続けることでしょう。サインペン¥100(+TAX) [ハルカゼ舎] TEL 03-5799-4335

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