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このひと皿に波佐見焼の歴史を見る

名作と呼ばれるモノには、一言では言い表せない歴史と伝統があります。王室から寵愛を受けたもの、ヘビーワーカーたちの愛用品、時に反逆の象徴として輝いたモノをありました。時代によって存在価値を替え、様々な人々に愛されてきたのです。今でこそ高級革靴として知られるアメリカの名門も、設立当初は身体障害者のための靴を特注で製作するメーカー。持ち前の洗練さと気品から今では紳士、淑女のアウターとして知られるトレンチコートも、もとを辿れば英国軍の軍用コートでした。そして、日本を代表する民芸品の波佐見焼もその類に含まれるでしょう。波佐見焼といえば染付や青磁が有名ですが、誕生当初は施釉陶器を主に生産 していました。丈夫で壊れにくく、厚手の素朴な陶器が主流だったのです。江戸時代、「餅くらわんか、酒くらわんか」と売っていたことから波佐見焼の歴史の中では当時を“くらわんか時代”と呼んでいるのだとか。そこに着目し生み出されたのが、波佐見焼ブランドのHASAMIとイームズフォントなどで知られるアメリカのHouse Industriesが手を組み展開するMONOHARAのKURAWANKA collection。呉須の色合いや釉薬の風合いは当時のものを参考にし、相も変わらず普段使いにうってつけな温もりと利便性を備えています。積み重ねて保存することができるうえ、電子レンジやオーブンにも対応しているため使い勝手は抜群。表面には、MONOHARAの頭文字をモチーフにした、House Industries独自のパターンをあしらっています。この一枚こそ、波佐見焼本来の持ち味を如何なく発揮したアイテムといえるでしょう。そして、日常から日本の伝統工芸の歴史の重みと魅力を存分に堪能することができるのです。

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