TIE

Atkinsons

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英国紳士たらしめるタイ

アメリカントラディッショナルを、ファッションのベースとする方が多い生粋のニューヨーカーたち。彼らの中でオックスフォードシャツは、シワシワヨレヨレで着る方のが定番なのだとか。ダラッと着る、というわけではありません。コシの強いシャツは、ピシッと着るよりもクタ感のある方が変に気張って見えずこなれているように感じられるというのです。なるほど、ただ、上に重ねるタイはというとそうはいきません。ドレスコードの基本たるネクタイですから、ビシッと決めてこそ正解。だからこそ、英国紳士の間でアイリッシュポプリン製のタイはとても頼りになるのです。アイリッシュポプリンとは、タテ糸に先染めシルクを、ヨコ糸に先染めメリノウールを使い交互に織り上げた厚手の畝織物。ウールを使っているため弾力があり復元力も十分で、シワになりにくいのが特徴です。その歴史は古く起源に諸説もありますが、よく知られるのはアイルランドの首都、ダブリンの元市長でありAtkinsonsの創業者である、リチャード・アトキンソン氏が、1820年、自身の経営するブティック用に織らせたものだとか。以降、アイリッシュポプリンといえばAtkinsonsと呼ばれるほどに定着していきます。ヴィクトリア女王もまた、生涯を通じて同生地を愛した者のひとりでした。そして、ブランドは1837年にロイヤルワラントの称号を獲得。19世紀末には各国女王からも認定書を授与され、その名声は世界へと広がっていくのです。しかもこちらのタイは、単純にシワになりにくいというだけではありません。シルク混であることから、発色がよくほんのり発する微光沢がなんとも上質な雰囲気を醸し出します。それもまた、熟練職人のハンドメイド技術とクラフツマンシップの成せる技。誕生して早200年近く経ちますが、その誇りと質の高さに一点の曇りもありません。ネクタイ¥14,000(+TAX)

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