CUTTING BOARD

LOSTINE

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ユーティリティとユーモアの理想型とは

徹底的に磨いてきた自らの技を信じ、誇り、そして納得できるまで念入りにモノ作りへ心血を注ぎこむ。その姿こそまさしく職人。一時は時代が正統なモノの価値を見失い、彼らに対する敬意も薄れていましたが、ここにきてその意志を見直す動きが見られるようになりました。かたや、最先端のテクノロジーと発想力を駆使し、利便性と美しさの追求を目指す新時代の旗手、デザイナー。モノ作りという共通の目的はあれど、アプローチやマインドが異なることから、これまで双方の意志が通った道具をさほど目にする機会はありませんでした。ただ、その可能性の一端を、LOSTINEに見ることができます。主宰するのは、自らも職人としての経歴をもつロバート・トゥルー・オグデン氏で、コンセプトとして掲げているのは“デザイナーと職人の真の合作”です。前述したように難題ともいえますが、こちらのカッティングボードを見ればふたつの存在が交わった先に素晴らしい未来が広がっていることを感じてもらえるはず。まな板としてはもちろん、そのままダイニングテーブルでお皿としても活用できるカッティングボードは欧米の人々にとっては身近な存在。ただ、時代やトレンドに左右されない普遍的なデザインは道具としての本質を損なわず、目的に応じた合理性で溢れています。かといって、利便性だけを追求したような無機質さは微塵も感じさせず、丸みを帯びた柔らかなアウトラインで仕上げた堅牢なオーク材や、そこに残る美しい木目に温もりと優しさを感じずにはいられません。そして、マルチカラーで仕上げたユニークな配色はその日の気分をグッと盛り上げてくれることでしょう。ストイックなモノ作りとユーモアのあるデザインが融合したアイテム。そこには、利便性以上の付加価値が生み出され、私たちの日常を今後も明るく照らしてくれるはずです。

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