SHIRTS

KICS DOCUMENT.

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日本シャツの現在地がここに

日本におけるシャツの歴史は、遠く江戸末期から明治初期にまでさかのぼります。当時はまだまだ和装全盛で、西洋シャツを身に着けるものは俗に“キザ”“西洋かぶれ”と忌み嫌われていたとか。夏目漱石著の『坊ちゃん』でも、嫌味な登場人物として赤シャツを着た教頭先生が描かれています。ただ、当の本人は1900年にパリ博を観覧後、英国にわたり、シャツの進化とその経緯を目の当たりにしたことからよく身に着けていたようですが。しかし、農村にまで普及するには戦後を待たねばなりませんでした。そして、多くの先人が、紡織の進化とともに日本人による日本人のためのシャツを生み出していったのです。その歴史のひとつに、KICS DOCUMENT.のアイテムは刻まれていくのではないでしょうか。誕生してからまだ4年と日は浅いものの、その実力は多くの業界関係者を唸らせています。生地に使用しているのは、日本を代表する綿織物の産地、兵庫県西脇地区で80/2の綿糸を使用し織られたベーシックなオックス生地。いまや欧米諸国の名だたるバイヤーたちからも高い評価を得ている優秀な生地で、糸の本数や撚り回数、仕上げの方法に独自の解釈を加えることで、微光沢かつドライなタッチを生み出しています。こちらは、創業当時からあらゆるモデルのベースとなっている定番の型。袖の後付やカーブヨークの形や高さは同社の真骨頂ともいえ、肩や腕周りの可動性、リラックス感を高める働きを促すカギとなっています。ほかにも、3㎜幅の本縫い、前立て部分の緻密な縫製、負荷のかかりやすい裾付近のボタンの補強など、まさに緻密、真摯、誠実、愚直といった日本メイドらしさを感じさせる意匠が散見。シャツが一般に普及してから数十年が経ちますが、その後の進化の証をこの一枚に見ることができるでしょう。こちらへ袖を通せば、100年以上前の夏目漱石が受けた衝撃や興奮を少しでも味わえるかもしれません。シャツ¥19,000(税別) [HEMT PR] TEL 03-6427-1030

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