OILED JACKET

Barbour

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英国アウトドアーズマンたちが愛したオイルドコート

気候の寒さ、寒暖の差など、食物が育つうえでは過酷ともいえる環境が逆に旨味を引き出す要因になることもあります。青森では、秋に収穫するニンジンをあえて畑に残し越冬させ、春に収穫する農法もあり、そのにんじんは通常のものに比べ糖やビタミンEの含有量が増えるのだとか。Barbourの創業者であるジョン・バブアーは、厳しい冬で知られるスコットランドに生を受けました。そして、イングランド北東部に移住し、J Barbour & Sonsを設立するのです。そこで彼は、北海の悪天候の下で働く漁師などの労働者たちのために、“ビーコン”という名のオイルスキンコートを製作します。身に着ける場所が過酷であればあるほど、その防水性や耐久性の高さがより鮮明に表れ、瞬く間に評判を呼びました。そして、いつしかその噂は世界中へと広まっていくのです。第一次世界大戦では軍へ防水服を供給。第二次世界大戦では、オーバースーツが潜水艦の搭乗員服へと採用されました。その度重なる功績と継続的な品質の高さから、1974年にエディンバラ公より、1982年にはエリザベス女王陛下より、1987年にはチャールズ皇太子殿下よりロイヤル・ワラントの称号を与えられています。その過程で多くの名作を生み出してきましたが、その代表ともいえるのが1980年に乗馬服として生み出された“ビデイル”。お馴染みの軽量なソーンプルーフ地を使い、さらに動きやすさも考慮したショート丈で製作されました。そして、今でもサウス・シールズのサイモンサイド本社の工場で、手作業にて作られているのです。その武骨な佇まいや頑なな作りへのこだわりは、100年以上経った今もなお衰えることはありません。その伝統に、私たちはいつの時代もリスペクトしてやまないのです。

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