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SCYE BASICS

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ベーシックを追求した末に見える真実

日々進化を遂げるハイテクノロジーの分野などはともかく、長い時を経て醸造を繰り返し、やがて定番へと落ち着いたアイテムは、以降、どの時代であっても色褪せることなく我々の心に残り続けます。ファッションの分野ではそれがより顕著ではないかと。歴史と伝統を重んじる英国発祥のアイテムはその最たるものといえるでしょう。SCYE BASICSのアイテムには、そんな礎が見て取れるのです。SCYE BASICSはSCYEから派生したブランド。2000年に誕生した、日高久代氏がデザインを担当し、宮原秀晃氏がパターンカットを担うSCYEのベーシックラインとして登場しました。デザイナーいわく、モノ作りには「19世紀のエドワーディアンズルックに見られる英国のテーラリング」を参考にしているのだとか。アール・ヌーヴォーよりも後、アール・デコよりもほんの少し前の時代といいましょうか。つまりは、英国王エドワードⅦ世が在位する19世紀初頭に流行したロマンチックなスタイルのことで、ベルエポックの時代背景を反映した優美なシルエットが特徴です。そんなブランドの根本的概念を、このチェスターフィールドコートからもきっと感じることができるはず。一見シンプルに見えますが、立体裁断や絶妙なカッティングによるパターンから、ラペルの段返り、袖付け、袖口といった細部にまで緻密に計算しこだわったアイテムは抜群の着心地と極上の美しさ。そのシルエットは、当時の凛々しくもエレガントな貴婦人や紳士を彷彿させるほどで、そこに私たちはレディとしての品格を見ることができるのです。日頃から、煌びやかで、華やかなモノにばかり目を奪われがち。しかし、品格と真の美しさとは、ベーシックなものに宿っているのかもしれません。この一着を見れば、それに納得しないわけにはいきません。チェスターコート¥87,000

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