菜箸

松野屋

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素朴さと利便性を兼ねた古来の調理具

欧米の食文化が浸透してきた昨今ですが、やはり私たちの主食はお米を中心とした和食。使用する食器は茶碗やお箸が基本で、調理器具にも古くから“日本らしい”アイテムが数多くあります。例えばこちらの菜箸。起源は中国など諸説ありますが、日本では、奈良時代に編纂された『古事記』に登場しています。平安時代にもなれば、魚を調理する際に用いる“真魚箸”と野菜を調理する際に使う“菜箸”とで分けられていたようです。その存在感は今もなお健在ですが、ただ、国内製ともなると今では数が減少し希少な存在。こちらはそんな数少ない日本製の逸品です。素材には、あえて木ではなく無垢の竹を使用。それにより、多少の焦げがついても折れにくく仕上げられています。手に熱が伝わりにくく、そして細かな動きを箸先に伝えられる絶妙な長さは職人の経験と知識の賜物。また、手に収まりやすい持ち手や、豆、麺類などを滑ることなくつかむことのできる箸先といった特徴も魅力と言えるでしょう。食文化でも原点回帰が促されている今、日本人による日本人のための調理具もまたその価値が再び見直されつつあります。菜箸はその代表として、今後も私たちの生活を影ながら支えてくれるに違いありません。¥900 [谷中 松野屋] TEL 03-3823-7441

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