日常に彩りをあたえるストアガイド

PADDLERS COFFEE

写真:TRVS 文:神田春樹
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PADDLERS COFFEE

豆へのこだわりから生まれる特別な一杯

「日本に帰ってきて驚いたんです」。東京・渋谷のセレクトショップ『Todd Snyder Townhouse』の2階にあるコーヒースタンド『PADDLERS COFFEE(パドラーズ コーヒー)』の共同代表のひとり、松島大介さんはショップオープンの経緯について聞くと、こう口にした。「アメリカでは日本みたいに自販機もないから、喉が渇いたらカフェに行くというのが日常的なことで、よく『STUMPTOWN COFFEE ROASTERS(スタンプタウン・コーヒー・ロースターズ)』に行っていたんです。元々コーヒーが好きという訳ではなかったので、始めはただ、苦い飲み物だなって(笑)。でも、通ううちに好きになって、日常的にコーヒーを飲むようになりました。コーヒー好きには知れたお店だと分かったのはだいぶ後になってから。コーヒーを飲み始めたのがポートランドだったので、その味が当たり前になっていて、日本に帰ってきて喫茶店で飲んだコーヒーの味の違いに驚いたんです」。

共同代表である松島大介さん(写真上)と加藤健宏さん(写真下)

15歳で渡米し、21歳までの7年間をポートランドで過ごした松島さん。地域を代表するコーヒーロースター『STUMPTOWN COFFEE ROASTERS』の味を日本でも提供したいと、同店の豆を使用したコーヒースタンドを参宮橋のイタリアンレストラン「LIFEson」の中で間借りする形でオープンさせたのは2013年春のこと。日本で起きた震災が大きなきっかけだった。「日本に帰ってきて、色々な仕事してながら貯めたお金で中南米を旅していたんです。震災が起こり、すぐに帰国して現地でボランティア活動をしていました。その際、縁あってシェアハウスを始めることとなり、人が自然と集まれる場所の大切さに気付いたんです」。共同代表を務める加藤健宏さんも、このシェアハウスがきっかけで出会った仲間のひとり。日本ではあまりない、人と人の距離感が近いコミュニティを作りたい。そんな想いから、コーヒースタンドのオープンを決意したそう。コーヒーについて1から学ぼうと再びグアテマラとポートランドへ。そこで、偶然にも『STUMPTOWN COFFEE ROASTERS』のスタッフと出会い、同店の豆を輸入する日本で唯一のスタンドはオープンすることとなる。

『PADDLERS COFFEE』は、『STUMPTOWN COFFEE ROASTERS』の豆を週に1度輸入する形態をとっている。日本の小売店の多くが、商社やその他の中間業者を介して豆を仕入れているのに対し、『STUMPTOWN COFFEE ROASTERS』は、専属のグリーンバイヤーがグアテマラやエチオピア、インドネシアなどの農園に直接足を運び、味はもちろん、栽培状況や生産者とのコミュニケーションを通して買い付けを行い、生産者とダイレクトに繋がることで上質な豆だけを厳選しているのが特徴。「当然ですが、それぞれの農園によって環境は全く違います。豆は栽培されている標高がその善し悪しを判断するひとつ基準なのですが、場所によっては山肌一面で栽培しているところもあって、同じ農園のなかでも条件はさまざま。だから、この標高の、この区画の豆だけ仕入れるというやり方を可能にするには、直接現地に行って、自分の目で見るしか無いんです」。

『PADDLERS COFFEE』では、現地のスタッフが自らの目で選び抜き、独自に焙煎した新鮮な豆で、なおかつ焙煎日から10日以内のものだけを使用しているという。「僕らのコーヒーを美味しいと思ってもらえたら、自宅でも楽しんで欲しい」と貴重な豆の販売も。 “ありそうでなかった、美味しいコーヒーのある日常”をコンセプトに掲げる同店。カップ1杯にさまざまな人の想いが詰まっている。

ホットコーヒー 500円 / アイスコーヒー 600円 / コーヒー豆(200g) 1,500円~


PADDLERS COFFEE
東京都渋谷区神宮前6-18-14 2F
OPEN 11:00 – 19:00
www.paddlerscoffee.com


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