ACT LOCAL, THINK GLOBAL

HONOLULU FASHION WEEK 2016
ハワイから生まれるコレクションの新たな潮流 vol.01

編集:kontakt
BOOKMARK
HONOLULU FASHION WEEK 2016<br />ハワイから生まれるコレクションの新たな潮流 vol.01

ファッションシーンにおけるコレクションと言えば、パリ・ミラノ・NY。そして、先日行われた東京コレクションもそのひとつ。もちろん、ハイファッションの潮流はどうしたって欧州のそれを中心に回っているけれど、ファッションショーの新たな形を模索する試みが、常夏のハワイ・ホノルルにあった。
太平洋に位置するハワイ諸島のうち、3番目に大きなオアフ島は、人口約100万人。アメリカ国民はもちろん、世界各地からその温暖な気候やローカリズムに惹かれた人々がバカンスに訪れるリゾート地として知られ、移り住む人々も後を絶たない。そんなハワイの魅力は、美しいビーチとカラッとした空気。それだけじゃない。「パワーをもらえる」「居心地がいい」などと皆が口を揃えて言うのには、きっとこの土地には目に見えない“何か”があるからなのだろう。

“HONOLULU
“HONOLULU
“HONOLULU
“HONOLULU
白い砂浜が続くラニカイ・ビーチ(上)や、サーファーの聖地としても知られるノースショア(下)など、ワイキキの中心を離れると雄大な自然が広がっている。

去る11月10〜12日の3日間、ワイキキの中心にある「ハワイ・コンベンション・センター」は、多くのメディア関係者やクリエイター、そして地元住民たちで賑わっていた。ハワイ初のファッションの祭典は、2014年に始まった。ハワイアン航空を始めとした地域に根付いた多くの企業のスポンサードによって開催される「Honolulu Fashion Week」は、年々来場者を増やし続け、コールシートには、ニューヨークやオーストラリア、東京、韓国など、世界各国のゲストブランドが名を連ねるほか、レイン・スプーナーに代表される地元ハワイで生まれ育ったブランドもランウェイを彩る。「年を追うごとにホノルル・ファッションウィークが大きなイベントへと育っていくのを見るのはとてもやりがいを感じますね。様々なランウェイショーは、私たちハワイの多様性やスタイルの豊富さを反映しているんです」。イベントを企画するホノルル・マガジン誌のアリソン・ヘルワーゲン氏はこう口にする。

“HONOLULU
会場となった「ハワイ・コンベンション・センター」は、ワイキキビーチやアラモアナセンターからもほど近い。

“多様性”は、アメリカはもちろん、ハワイという土地においてとても大きなキーワードと言える。自国民だけでなく、アジアやヨーロッパからの移住者が半数以上を占める島は、それぞれの文化が複雑に混ざり合った稀有な文化を形成する。ことファッションに関して言えば、これまでアロハシャツに代表されるハワイアンスタイルを除いては、語られることの少ない土地だったと言えるだろう。そんな街で、ファッションの新たな価値観を創造すべく始まったイベントは、地元はもちろん、世界的に活躍する人々とその才能に着目し、独自の目線で編集することで“ハワイらしい”ファッションとの付き合い方を提案しているように見えた。それは、ただ単に華々しいハイファッションの世界への挑戦ではなくて、地元の風土を大切にしながら洋服、そしてそれらを取り巻くファッションをどう楽しむか? ということ。あくまで自分たちのペースで、新しい価値観を生み出そうとしているのだ。

“HONOLULU
“HONOLULU
NYを拠点に活動するブランド、Asaf Ganot(アサフ・ガノット)のバックステージ
“HONOLULU
“HONOLULU
(左上から時計周りに)PAMEO POSE 、Jeffrey Yoshida 、Marissa Webb、Dion Leeのショールック。

NYのアサフ・ガノットのショーで幕を開けたイベントは、ハイブランドによる最新リゾートコレクションを紹介するプレミア・スペシャルティストアのニーマン・マーカスや、今年で創業 60 周年を迎えるレイン・スプーナー、マナオラ・ハワイ、キニ・ザモラなど、地元ハワイのブランドも登場。さらに、 グループショーとしてマリア・ジョーンズ、アリソン・イズ、テントゥモロー、アリ・サウス、コジョ・クチュールら最新コレクションをご紹介する「ローカル・ラグジェ」、ノア・ノア、マナオラ・ハワイ、マヌヘ アリイ、イオラニ・スポーツウェアが登場する「LIVE ALOHA」のショーなど、国内外の数々のブランドがコレクションを披露した。

2日目に行われた「ハワイアン航空プレゼンツ:Runway to Runway」ではDion Lee(シドニー)、PAMEO POSE(東京)、Greedilous(ソウル)、Marissa Webb(NY)、Jeffrey Yoshida(ホノルル) と、ハワイアン航空が就航しているファッショナブルな都市を代表するブランドが一同に集結し、国際色豊かなランウェイとなった。日本から参加したPAMEO POSEのデザイナー・PELIさんは「ハワイでのショーということで、2016SSシーズンの水着などのアーカイヴも使いながらコレクションを組み立てました。私自身、ハワイは今回で2度目なのですが、すごく気が良くてリラックスできる。パリやミラノのコレクションとは違った、地域の人たちと一緒に作り上げていく暖かいコレクションですね」と初参加となるイベントの感想を話してくれた。

“HONOLULU
「ハワイアン航空プレゼンツ:Runway to Runway ファッションショー」へ参加したブランドのデザイナーたち。左から、Jeffrey Yoshida氏、Dion Lee氏、Younhee Park氏、Marissa Webb氏、Peli氏。

さらに、この「ハワイアン航空プレゼンツ:Runway to Runway」ファッションショーでは、ハワイのアーティストでありテキスタイルデザイナーのシグ・ゼーンと、日本にてDESENDANTを展開する西山徹氏、西山美希子氏がパートナーシップを組みデザインされたハワイアン航空の新たなユニフォームが披露された。モデルは実際にハワイアン航空で働くスタッフが勤め、彼らが登場するや否や、会場は暖かな歓声に包まれた。

“HONOLULU

最終日には、1歳から60歳のガンなどの病を克服した元患者たちがビューティフルサバイバーとしてモデル参加する「Hawaii Pacific Health プレゼンツ:ビューティフルサバイバー」ファッションショーがトリを飾り、今年のファッションウィークは幕を閉じた。

当たり前だけれど、ハワイには多くの人々の日常的な営みがある。リゾート地としてのハワイがフォーカスされる一方で、バカンスに出かけただけじゃ分からないことも山ほどある。ファッションは世界中で形を変え、存在する。ハワイという島には、これからどんなファッションが根付くのだろうか。地元の人たちの暖かい笑顔や“人生を楽しむ”というストレートな心をもっと豊かにする洋服。モデルを務めた彼女に花束を贈るスケーター。いつもと変わらぬ格好で席に着くローカルたち。そして、地元ハワイアン航空のスタッフに送られたその日一番の喝采と照れ笑いを浮かべて歩く姿に、ハワイファッションの未来を見た気がした。

“HONOLULU
“HONOLULU

ホノルル・ファッションウィーク公式ウェブサイト
http://jp.honolulufashionweek.com

ホノルル・マガジン誌公式インスタグラム
https://www.instagram.com/honolulumag

ホノルル・マガジン誌公式YouTube
https://www.youtube.com/user/HONOLULUMagazine


FOLLOW US

pickup JOURNALS