日常に彩りをあたえるストアガイド

HIKE

写真:TRVS 文:野村優歩
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HIKE

想いを繋ぐインテリアショップ

東京・中目黒駅から少し離れた東山エリアに居を構える洗練された佇まいの建物。一面ガラス張りの入り口から、所狭しと並べられたヴィンテージ家具やオブジェが覗く。欧州で生まれたヴィンテージ家具との新たな巡り会いを提供する《HIKE(ハイク)》はこの地に根を下ろし今年で16年目を迎えるインテリアショップだ。

「お店を始めた頃はヴィンテージの家具屋さんと言っても、積み上げられた家具がディスプレイされているような大型店しかなく、それまでにあった”中古”というイメージを払拭するような環境作りをする必要があると考えていました。同時に生活にしっかりと寄り添う家具をきちんと見せることで、新しいファニチャーのシーンを作れるんじゃないかなと考えていたんです」。同店のオーナーである須摩光央さんはオープン当時をこう振り返る。

1950年代を中心とした欧州のヴィンテージ家具を現地から直接仕入れている同店のコンセプトは“物質の循環”と“自然との共存”、そしてヴィンテージ家具を永続的に使用すること。そのために自社で丁寧な補修を施し、徹底した品質管理を行っているのが特徴だ。そこには家具を単に道具としてだけでなく、「地球の一部を譲り受けたもの」と捉え、自然の気配が感じられる内(家)と外(自然)を繋ぐ役割を果たすという須磨さんの想いがある。また、そんな確かな信念のもとにセレクトされた家具以外にも、ビスポークと呼ばれるオーダーメイドの家具の製作も行っている。

「最近ではライフスタイルを提案するお店も増え、家具や雑貨に対する需要が急速に高まったことで明確な打ち出しのあるお店が減ってしまった気がします。けれど僕たちはこれまでのスタンスを変えることなく、芯のブレないお店でいたいですね。ここで扱っているような家具を50年前にデザインしたデザイナーや、手掛けた職人さんの想いをしっかりと受け継ぎ、僕らを経由して次に繋げてくことが大切だと感じています。今後、人口の増加に伴って、家具の資材は確実に希少になっていきます。その中で資源として生き続けられるような家具を、この場所でしっかりとサポートしていくことが僕達の役割だと思っています」。作り手の想いを尊重し、次の時代へと繋いでいく。洗練された機能美やその確かなクオリティの裏にある、ヴィンテージ家具の奥ゆかしさ。その本質を知ることこそ、なにげない日常を豊かにしてくれるのだと教えてくれる、東京の名店だ。

HIKE
東京都目黒区東山1-10-11
OPEN 11:00-18:00 ※火曜・水曜定休
TEL 03-5768-7180
www.hike-shop.com


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