FRESH SERVICE

ショッププロデュースの風雲児、南貴之の新しいクリエイション。
FreshServiceとは。

編集:Mirror
BOOKMARK
ショッププロデュースの風雲児、南貴之の新しいクリエイション。<br />FreshServiceとは。

これまでに数多くのショップを手掛け、時代を捉えた新しいショップの姿を提案してきたクリエイター・南貴之。先見性に満ちた審美眼を持ち、底知れぬアイデアを生み出し続ける氏のクリエイションを改めて紐解いていくと共に、2013年より継続して展開されるFreshServiceの取り組みについて訊いた。

“FreshService”

クリエイティブディレクターとして、その肩書きの通り自由な発想から幅広い分野で活躍をしてきた南氏。手掛けた店は、毎度の如く話題を呼び、その時代を牽引する存在として新しいショップの在り方を提示してきた。いうならば、セレクトショップにおけるヒット請負人ともいえる人物。そんな南氏が2013年に発足させたのが、モバイル型コンセプトストアFreshServiceなる新たなプロジェクト。食、洋服、日用品などその趣旨によって毎回違うテーマを掲げながら、様々なロケーションに突如現れる”架空の運送会社”がコンセプトとなる。移動型店舗として2013年の第一弾を皮切りに、これまでにいくつものユニークなポップアップストアを展開してきたFreshService。そのバックヤード兼倉庫という設定での初となる常設店舗が今年9月に誕生した。通常、消費者の目に触れることのないストックルームの世界を表現した店内には、架空の運送会社のユニフォームや身の回りにあるあらゆるものをイメージしてデザインされたオリジナルのアイテムなどが並ぶ。今回は、なぜFreshServiceの常設店舗を作ろうと思ったのか、その理由から伺った。

「もともとは架空の運送会社が各地方に出向いて出店していくというのが、FreshServiceを始めた時からのコンセプトなんですけど、その働く社員たちが着るユニフォームや彼らの身の回りのあるものを一つのパッケージとして提案してみたいなと思ったんです。そうすれば、そのパッケージごとポップアップのショップとかもできますし。これまでのFreshServiceのセレクトの形としては仕入れがメインだったんですが、やはりメーカー側の在庫だったり、ポップアップでの展開ということもあってタイミング的に手に入らないアイテムもあったりしたんです。そうした経験もあって、自然とオリジナルのアイテムも作っていくようになったんですよね」。

“FreshService”
“FreshService”
“FreshService”
“FreshService”
“FreshService”
“FreshService”

既存のセレクトショップなどが打ち出すオリジナルとは一線を画す試みは、南氏のコンセプトストアへのあくなき探究心から生まれた。よりリスクを負うことにもなったと話す氏は、その不安を掻き消すようにものづくりの背景を知るため海外を始め国内の至る地方を自身の足で周り始める。そしてそうした行動の中で、FreshServiceのさらなるイメージがまたいくつも膨らんでいく。

「運送会社を想定している以上、その倉庫的な役割となるストックルームがあっても良いのかなとも思っていました。目的は様々ながら定期的に海外へ行った際に、現地の巨大なウェアハウスを見たりして自然とそのアイデアのインスピレーションにもなっていたんだと思いますね。それこそ昔のバイヤーの人達ってそういった場所でヴィンテージのアイテムとかを掘っていたりしたと思うんだよね。今回、名古屋を選んだ理由としては、場所を探すその先々での出会いも大事にはしていますが、国内での流通の中心になるっていうのも大きな理由でした」。

FreshServiceアメリカにある巨大なウェアハウス。インダストリアルな外観が魅力的な空間こそ、まさにFreshServiceがイメージする理想だ。

FreshService海外のストックルームではよく見かける巨大なメタルラックに整然と並ぶ様々なストレージのボックス。このイメージがそのまま内観のレイアウトのベースとなる。

FreshServiceスイスのデザイナーズ家具ブランドvitraの製品が梱包された写真。ストックボックスとしても活用しながら、そのまま販売もできるストレージのインスピレーション源となったもの。

南氏の持つクリエイションの大きな特徴の一つとして、湧き水のように湧き上がる底なしの創造意欲と優れた先見性が挙げられる。これまで同様に一度形となったものにも絶えず新たな潤いを与えるかの如く、ブラッシュアップしていく。その繰り返しがいつの間にか新たな時代の切り口となって、拡張していく。そんな、現在進行形で進化し続けるFreshServiceの今後について展望を聞いてみた。

「オリジナルとはいえ運送会社の制服をコンセプトにしていることもあって、継続的に着られるアイテムにこだわっているんです。例えばウエアはLOOPWHEELERと、シューズはbuddyとそれぞれ一緒に作っています。どちらも日本製で国内にしっかりとした工場を持っているので、そのあたりもFreshServiceとしても共感が出来る部分なのかなと。FreshServiceの洋服はどれもプロダクトとしての視点から作るようにしています。逆に雑貨はアメリカのお土産的なものや工業的な製品をイメージしながらも、色や素材を少し変えるだけでファッション的にも魅力のあるものになるよう昇華しています。そのバランスを絶妙に保ちつつ、クロスオーバーできるようなラインナップにしていきたいですよね。いずれはアスクルのようにしていきたいんですよね。ファッション的に見てもイケてる形でね。あとは毎回課題になるんだけどギフトも今後はやっていきたいですね」。

FreshServiceアメリカの書類保管箱として、銀行をはじめ、オフィスや教育機関など約100年に渡り愛用されるFellowes社の名品にオリジナルプリントを施したバンカーズボックスシリーズ。その中でも一番人気の高い定番モデル”703”をFreshService仕様に。¥5,184 (3pcs)

FreshService 1960年代の吊り編み機を用いたLOOPWHEELER別注によって実現したクルーネックスウェット。滑らかなフラットシーマーによる縫製で快適な着心地を体感できる。左袖口には共作を示すスペシャルタグを配置。¥25,920

FreshService使い込むほどに経年変化が楽しめる、ラグとしても活用できるFreshServiceオリジナルのブランケット。縁から1.5cm部分には過剰なほつれを防止するためのステッチも配される。¥21,600

FreshServiceFreshServiceオリジナルの文具。クリーンなホワイトで統一したプラスチック製のペンケースと、消しゴム付き鉛筆3本、インチとセンチメートルをともに測れるルーラーをセットで。¥2,268

“FreshService”
FreshService STOCKROOM
住所|名古屋市中区栄3-18-1 デザインセンタービル クレアーレ2F
営業時間|11:00 ~ 20:00
TEL|052-261-5515
WEB|http://freshservice.jp/

about him

Creative Director
南貴之

alpha代表/クリエイティブディレクター 1976年生まれ。愛知県名古屋市出身。1996年にH.P .FRANCEに入社後、CANNABISやFACTORYなどの立ち上げに参画し、数々のブランドのディクレションに携わる。その後、2008年に同社を退職し、alphaを設立。1LDKの外部ディレクターとして国内の各店舗をプロデュース。現在は、ギャラリー兼セレクトショップのGraphpaperをセルフプロデュースするほかNeed Supply Co. Japan Directorに就任するなど、その活躍は多岐にわたる。


FOLLOW US

pickup JOURNALS