日常に彩りをあたえるストアガイド

中川政七商店
日本の工芸を堪能する

写真:TRVS  文:野村優歩
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中川政七商店<br />日本の工芸を堪能する

創業300年を誇る、日本の工芸のコンセプトショップ。

今年1月、原宿と青山の境に位置する神宮前5丁目エリアの入り組んだ路地裏に建てられた一棟のビル。その一階に構えるのが、江戸時代中期の享保元年(1716年)、奈良を拠点に創業した老舗ショップ「中川政七商店(なかがわまさしちしょうてん)」の新店舗だ。店舗設計は「スキーマ建築計画」の長坂常氏が担当。開放感のあるガラス張りのファサードからは爽快な自然光が差し込み、店内の什器は自由に配置換えができるよう移動式となっており、そのどれもが木製とアクリルで統一されている。

中川政七商店
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中川政七商店
中川政七商店
中川政七商店

創業以来、手績み手織りの麻織物を扱いながらも、近年では全国各地から工芸品をセレクトし、幅広い客層へ常に新しい工芸の在り方を提案している。新店舗となる表参道店では、奈良の本店に続きテキスタイル生地の切り売りや同店限定となる刺繍入れのサービスも展開。さらにはオープンと同時にデビューを果たす植物ブランド《花園樹斎》もスタートさせた。その他にもテキスタイルブランドの《遊 中川》をはじめとした自社ブランドや不変的なスタンダードなプロダクトを開発する《THE》、長崎県波佐見町から発信する、波佐見焼の陶磁器のブランド《HASAMI》など、選りすぐりのブランドやプロダクトがラインナップしている。

中川政七商店
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中川政七商店
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「季節やシーズンごとに商品の入れ替えや店内のレイアウトも頻繁に変わり、時代的な感性とも程よい距離を保ちながら、常に新しい作り手の方の発掘やリサーチもしています」とは店長の藤本さん談。また地方の工芸メーカーさんとの関わりも深いことから、ここでしか手に入ることのないコラボアイテムや別注品が多いことも大きな特徴だといえる。

中川政七商店
《中川政七商店》オリジナルの割烹着。着物の上からでも羽織れる作りでありながらも、現代のスタイルに合わせたシルエットなため、エプロンとしてはもちろんデイリーユースにも着用できる。ショート丈¥5,800、ロング丈¥6,800
中川政七商店
こちらも《中川政七商店》が開発したでんぷんのみで形成した天然成分の爪楊枝とワックスペーパーによって作られた紙のストロー。環境にも優しく、小さな子供でも安心して使えるのが嬉しい。ストロー¥600、爪楊枝¥500
中川政七商店
《中川政七商店》オリジナルの飴缶。べっ甲飴、梅干し飴、塩飴の3種類をご用意。石川県は金沢の職人が手作業で焼き上げたふやき煎餅。共にレトロなブリキ缶のパッケージがポイントで、贈り物や手土産にもオススメ。飴缶¥700、ふやき煎餅¥1,000

工芸品に限らず、アパレルアイテムや雑貨、コスメ、ステーショナリー、食品、植物とありとあらゆるアイテムが並んでいるのも《中川政七商店》の魅力の一つ。まさに工芸品のるつぼのようなお店は、日本の工芸の今を伝えるコンセプトショップの新たな形ともいえるだろう。創業当時からのシンボリックなアイテムでもある蚊帳生地のふきんが並ぶ一角では、使い心地を体感できる実演も行う予定だという。他にも内覧会や職人を招いてのワークショップなど同店ならではのイベントも現在思索中なのだという。

中川政七商店
奈良出身で、表参道店の店長を務める藤本論美さん。
中川政七商店
中川政七商店

今年創業300年を迎えた老舗である《中川政七商店》。現在13代目となる代表の中川淳氏曰く、「世界規模で工芸が無くなりつつある中で、私達の取り組みがコツコツと実を結び日本の約300の産地が生き残り続けることができれば、100年後には間違いなく工芸大国日本と言ってもらえる時代が訪れる」と話す。2020年に東京オリンピック開催を控える日本において、継承されるべき伝統と技術、そして確かな想いが紡がれていくモノにますます注目していくべきなのかもしれない。訪れてみて初めてわかる。今まで知るよしのなかった日本の意匠に、是非とも触れてみてはいかがだろうか。

中川政七商店 表参道店
東京都渋谷区神宮前5-43-7 1F
OPEN 11:00-19:00
TEL 03-3409-2260
www.yu-nakagawa.co.jp


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