FIRST STEP TO OUTDOOR COOKING

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「はじめての山ごはん」と私の七つ道具

写真:竹内一将(STUH) 編集:kontakt
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若葉が青葉に深まる初夏。アウトドアに打ってつけの季節の到来だ。キャンプに登山、トレッキング、ハイキング。日常を離れ、自然に身をゆだねるひとときは筆舌に尽くしがたい高揚感がある。そんなアウトドアでの楽しみのひとつ、というよりもかなりの比重を占めるのが食事ではないだろうか。もちろんお湯を沸かしてカップラーメンを啜るのも良いだろう。缶詰をつまみに飲むお酒だって、いつもとは違うシチュエーションというだけで大層特別に感じるものだ。

でも、せっかくだったら、アウトドアならではの食事を楽しんでみるのはどうだろうか。火おこしが大変、とか、必要な道具が分からない、とか、そんなアウトドアビギナーの不安にお答えするのが、アウトドア料理に精通した料理研究家の山戸ユカさん。初心者にも手軽で美味しく作れる山ごはんレシピと、アウトドア料理には欠かせない七つ道具をご紹介いただいた。

短い調理時間で腹持ちも抜群!山ごはんにぴったりの“クスクス”

「山での料理は、家と違って調理器具から材料までを全て自分で運ばなくてはなりません。ポイントは、食材は軽く傷みにくく、なおかつ簡単にできる料理であること。そこでオススメなのが『クスクス』です。短時間で調理でき、容量も約2倍に膨らむのでコンパクトに持ち運べて、腹持ちも良いという山ごはんには最適の食材。かつて旅したモロッコに思いを馳せ、近所の山でいただく定番レシピです」

チキンとナッツのクスクス

チキンとナッツのクスクス

<材料> (2~3人分)
鶏もも肉…100グラム クスクス…150グラム 水…300ミリリットル 玉ねぎ…1/2個 くるみ…1/4カップ レーズン…大さじ2 オリーブオイル…大さじ1 塩、胡椒…適量 ドライハーブ…少々
【漬けだれ】
すりおろしにんにく…1/2片分 すりおろし生姜…1/2片分 クミンパウダー…小さじ1 醤油…小さじ1/4 塩、胡椒…少々

・下準備
鶏もも肉を1センチ角に切り、【漬けだれ】の材料を合わせて漬け込み、密閉容器に入れて冷蔵庫で一晩置く(夏場はこの後冷凍庫で凍らせると腐敗しにくい)。

<作り方>
① コッヘルに油をしいて熱し、漬け込んだ鶏肉を並べて中火で焼く。玉ねぎはみじん切りに。
② 表面に焼き色がついたら一度取り出し、同じ鍋で①の玉ねぎをしんなりするまで炒める。
③ ②の鍋にクルミ、レーズン、水、②の鶏肉(漬けだれが残っていれば一緒に)を加え、沸騰したら弱火にして2~3分煮る。塩、胡椒で味を調える。
④ ③にクスクスを加えてよくかき混ぜ、水分を吸って鍋底が見えるようになったら火を止め、蓋をして10分ほど蒸らす。
⑤ ボウルに盛り、お好みでドライハーブをちらす。

揃えておきたい山ごはんの七つ道具

おすすめの簡単山ごはんに続いてご紹介いただいたのが、まずこれだけは揃えておきたい調理用具と、山ごはんがもっと楽しくなるアイテム7選。サイズやカラー、デザインが豊富なアウトドアグッズから、自分のアウトドアライフにぴったりの道具を見つける参考にしよう。

SOTOのマイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター「アウトドアメーカーの中では新しい《SOTO》。元々は工業用バーナーを専門としているメーカーのアウトドアラインということで、信頼性が高い商品です。コンパクトで軽量。すり鉢状のバーナーヘッドは、風が強いときでも風防が必要ありません。ゴトクは、より安定感のある別売りの4本の物を愛用しています。近所の裏山でも、本格登山のサブバーナーとしても大活躍です」《SOTO》のマイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター ¥8,640、専用4本ゴトク ¥1,512/ともにSOTO (新富士バーナー株式会社 tel:0533-75-5000)

EPIのバックパッカーズクッカーセット「テント泊縦走の時には必ず持って行く鍋。軽くて丈夫なチタン製のクッカーが、大きさ違いで入れ子になっているセットです。パスタやスープはもちろんのこと、アメリカのロングトレイル340キロを踏破した際には、焚き火で白米も炊いていました。今のところ何の不満もない完璧な鍋です」《EPI》のバックパッカーズクッカーセット ¥10,476/EPI (ユニバーサルトレーディング tel:048-225-7756)

オピネルのステンレスフォールディングナイフ「10年近く前に夫からプレゼントしてもらったナイフです。コンパクトですが切れ味は抜群で、見た目のかわいさ、値段の安さ、研ぎやすさ、どれをとっても文句なし。登山だけでなくキャンプに行くときも愛用しています」《オピネル》のステンレスフォールディングナイフ 小さい順から#6 ¥2,052、#7 ¥2,160、#8 ¥2,376、#9 ¥2,484、#10 ¥2,916、#12 ¥3,996/全てOPINEL (HIGHMOUNT tel:03-3667-4545)

ANARCHO CUPS「アウトドア食器の原点であるロッキーカップを、オリジナルで復刻させたブランドのステンレス山食器。チタンやアルミに比べると少々重たいですが、その存在感や重厚感は使うほどに愛着を生み出す名品です。ウルトラライトパッキングが台頭する中でも、私はどちらかというとアメリカのバックパッキングの考え方が大好きで、この商品はまさにその理念にぴったり。大きさ違いで何個も持っています」《ANARCHO CUPS》のSOLO MINI BOWL ¥9,180/ANARCHO CUPS (…Research GENERAL STORE tel:03-3463-6376)

chip the paintのカッティングボード「自然をモチーフにした作品を手掛ける編集ユニット『noyama』のメンバーでもある、木工アーティストのしみずまゆこさんに作ってもらったカッティングボード。山にまな板を持って行くかどうかは悩むところですが、ちょっとした料理やおつまみを乗せるお皿代わりにもなるので重宝しています。普段販売は行っていない品なので、カッティングボードを自作するという楽しみ方もいいですね」《chip the paint》のカッティングボード (非売品)

黒檀の箸とSEA TO SUMMITのアルファライトスプーン「アウトドア用のカトラリーはアルミやチタン製が多いのですが、箸は舌触りを重視して黒檀の箸を必ず持って行きます。10年以上前に夫が作ってくれたもので、思いつきの割に完成度が高く、固い木の黒檀は色んな物をザックに詰め込むバックパッキングでも折れる心配がありません。その分スプーンは軽いチタン製の物を愛用し差し引きゼロかな?お気に入りの箸を見つけると、ご飯がさらに美味しく感じるはずですよ」黒檀の箸と《SEA TO SUMMIT》のアルファライトスプーン ¥972/シートゥ サミット(キャラバン tel:03-3944-2331)

klean kanteen「数多くあるアウトドア用の水筒の中でも、シンプルなデザインが気に入って購入しました。有害物質を一切含まない金属製ボトルとして最初に発表された商品です。色やサイズ、蓋の種類もインスレートボトルやフードキャニスター、哺乳瓶など独自の商品開発が面白く、自分に合った商品を探すのも楽しいです」《klean kanteen》のクラシックボトル 左からカンティーンクラシック ¥2,916、インスレートクラシックボトル ¥5,184 (7月発売予定)、カンティーン ボトル リフレクト ¥4,104、カンティーンクラシック ¥3,240/すべてクリーン カンティーン (エイアンドエフ tel:03-3209-7579)

about her

Cooking Expert /
DILL eat,life. Owner
山戸ユカ

玄米菜食とアウトドア料理を得意とする料理研究家。著書に「山戸家の野菜ごはん」「山戸家の野菜べんとう」(マーブルブックス)、「1バーナークッキング」(大泉書店)など。2013年に山梨県北杜市にレストラン「DILL eat,life.」をオープン。アウトドア好きの女性クリエイター4名のユニット「noyama」のメンバーとしても活動。


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