STATEMENT OF ONE’S WARDROBE

人気スタイリストが考える“個性の作り方”
「洋服と対峙して向き合う」
#02 井伊 百合子

写真:濱田晋(取材)竹内一将(アイテム/STUH)
文:坂崎麻結 編集:kontakt
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人気スタイリストが考える“個性の作り方”<br />「洋服と対峙して向き合う」<br />#02 井伊 百合子

洋服以外のフィルターを持つことが重要

「もちろん、今に至るまでに少しずつスタンダードは変化しています。でも、好きなものの軸はずっと変わらずある。それは、ちゃんとものづくりをしていて、背景があるもの。スタイリングという仕事は、世の中の流れを見ていないといけない。それを無視することはできないし、しっかり捉えて一度自分のフィルターを通してから、表現する。そのフィルターが何なのかってことを説明するのはとても難しいですが、洋服と関係ないところでキチンと生きているということかなと思うんです。人との関係や、世の中で起きていることに対してどう思うか、とか。そこにインテリジェンスを持って伝えていかないと、ファッションのレベルは絶対に上がらないと思うんです。これは自分自身への課題にもなっていて、絶対に必要なこと。政治的なことに対しても、ギャルソンやシャネルがやっているのを彼らだからできるんだ、と思うのではなく一人一人が思わなければいけない。洋服だけを見ているのではなく、確かな知識と自分の主張を持つということが、ファッションだと思います」

井伊さんの洋服選び、そしてスタイルの根底にあるもの。それは洋服だけではなく、その周りを見つめられるかどうか、ということ。ノーマルでシンプルに見えるアイテムにも、実ははっきりとした主張がある。それと同じように、思想を持って日々を生きること。そして、それをファッションで表現していくことが、井伊さんの求めるスタンダードだ。

【連載:人気クリエイターが考える”個性”の作り方】
   ▶︎ Vol.01 上杉美雪 (Stylist)「性差や国籍、年代を越えて」
   ▶︎ Vol.02 井伊百合子 (Stylist)「洋服と対峙して向き合う」
   ▶︎ Vol.03 小森啓二郎 (Designer)「ファッションを編集するという考え方」

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about her

Stylist
井伊 百合子

東京都生まれ。学生時代よりスタイリストSonya S.Park氏に師事。2008年よりスタイリストとして活動を始める。雑誌を中心に広告やタレントなどのスタイリングを手掛ける。


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