STATEMENT OF ONE’S WARDROBE

人気スタイリストが考える“個性の作り方”
「洋服と対峙して向き合う」
#02 井伊 百合子

写真:濱田晋(取材)竹内一将(アイテム/STUH)
文:坂崎麻結 編集:kontakt
BOOKMARK
人気スタイリストが考える“個性の作り方”<br />「洋服と対峙して向き合う」<br />#02 井伊 百合子

《Yves Saint Laurent》のトレンチコート※03 《Yves Saint Laurent》のトレンチコート

春先から初夏にかけて、本当に頼りになるもの

「まだ少し寒いけれど、世の中が春めいてきた、と感じるときに着るのが《Yves Saint Laurent》のトレンチコート(※03)。アシスタント時代の仲間が『自分は似合わないから、あげるよ』と言って渡してくれた大事なものなんです。肩パッドをはずして着てみたらシルエットが綺麗で、ちょっとボリュームがあってどこかエレガント。肉感のある重さも好きで、女性らしい柔らかさを感じるというか。最近では一番着ているトレンチコートですね」

そして、初夏になると欠かせないのがショートパンツ。「黒のショートパンツ(※04)は、この時期つい買ってしまうアイテムのひとつ。ジョーゼットとかシルクとか、つるんとした素材のものは夏によくはいていますね。この《Alexander Wang》のパンツは長すぎず、短すぎず、楽チンで涼しい。海外に行ったとき、現地で出会った服を買ったりするじゃないですか。そういうときに、こういうニュートラルなものたちが一緒だと、組み合わせに困らない。どんなアイテムを混ぜても、自分らしくしてくれるから」

《SPALWART》のスニーカー※05《SPALWART》のスニーカー《Alexander Wang》のパンツ※04《Alexander Wang》のパンツ
久しぶりにしっくりきたバランスのスニーカー

「夏の時期はショートパンツに、スニーカーを履くことも多いです。ARTS&SCIENCEで買った《SPALWART》のスニーカー(※05)は、今いちばんのお気に入り。スニーカーって、レディスサイズになると急にバランスがおかしくなるものが多いなと感じていて、今まではメンズの小さいサイズを買うことが多かったんです。でも、これは全然気にならなかった。軽くて歩きやすいし、なんともいえないローテク感と、懐かしい感じのフォルムが好き。スウェーデンのブランドで、すべて手づくりなところも良いんです」

《HERMÈS》のスカーフ※06《HERMÈS》のスカーフ

アクセサリーはラフに、さらりと添えたい

「グラフィティ柄の《HERMÈS》、絶対欲しい!と思ったのが、このスカーフ(※06)。《Comme des Garçons》とつくったものを買うつもりが、結局悩んで決められなくて。これはカラーバリエーションがたくさんあったし、お店によって取り扱うカラーが違うので、全店舗に電話したんです(笑)。Tシャツにぐしゃぐしゃっと巻くと可愛くて、クーラーで冷えたら温度調節にもなるので、重宝していますね。カシミアシルクの素材も大好き。生地と相性の良いものをつくるというのが、いかに大事かと気づかされます。最近は着物も勉強しているのですが、布の世界は本当に面白い。色や柄の合わせに関して、自分のセオリーにないものを見つけられたりして、視野が広がっていくんです。それは洋服選びにも影響していると思います」

《Chrome Hearts》のネックレス※07《Chrome Hearts》のネックレス「《Chrome Hearts》のネックレス(※07)は、撮影で使ってそのまま買ったもの。こんなシンプルなものがクロムハーツにあるなんて知らなかったです。本来はチャームをつけて使うと思うんですが、チェーンだけだと華奢すぎず、ハードすぎず、良いバランス。5センチ単位で売っているんです。あまり重ねたりせずに、Tシャツに軽く添えるイメージ。これを見て私の周りの何人かが同じものを買っていましたね(笑)」

>> 次ページ 洋服以外のフィルターを持つことが重要

1 2 3

about her

Stylist
井伊 百合子

東京都生まれ。学生時代よりスタイリストSonya S.Park氏に師事。2008年よりスタイリストとして活動を始める。雑誌を中心に広告やタレントなどのスタイリングを手掛ける。


FOLLOW US

pickup JOURNALS