NEW STARBUCKS LATTE

生まれ変わったスターバックス ラテ Vol.2

写真・映像:小林直人 映像編集:田治あずさ
編集:神田春樹 取材・文:谷口暁子
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生まれ変わったスターバックス ラテ Vol.2

Vol.2 一杯のラテに込められたストーリー

秋山具義 (アートディレクター) × 早坂香須子 (メイクアップアーティスト) ×
西垣友裕 (スターバックス PR担当)

10月1日、スターバックスのシンボルでもあるスターバックス ラテが生まれ変わった。日本に上陸して18年。ブランド名を冠した唯一のメニューが、さらなるおいしさを追求して、よりリッチな味わいへと進化した。日頃からスターバックスをこよなく愛する2名のクリエイターを交え、生活のなかでのスターバックスとの関係や日本にもたらしたコーヒーカルチャーを振り返りながら、新しくなったスターバックス ラテのストーリーを紐解く。

「半年かけた研究の結晶なのが分かります。妥協しないでできた一杯。」(早坂香須子)

—新しくなったスターバックス ラテ。
早坂香須子(以下、早坂)「新しくなったスターバックス ラテは、何が変わったんですか?」

西垣友裕(以下、西垣)「一番大きく変わったのはミルクです。以前より乳脂肪分の高い、よりコクのあるリッチなミルクを採用しました。また、エスプレッソとの相性にもこだわっています。その一方で、ラテを飲んだ後の牛乳特有の口残りが気になるという声もあって」

早坂「あ、分かります。私、それで最近飲んでいなかったんです」

西垣「口残りの解消のために、飲み終えてからガムを噛む人もいたり、ヨーロッパではお口直しにミントが付いてくるカフェもあったりするようです。そこで、後味のキレのよいミルクを採用することで、コクがあるのにすっきりとした、一見相反している味わいが同時に実現できたんです」

秋山具義(以下、秋山)「なるほど。確かにこれまでのスターバックス ラテよりも、飲み終えてからの後味がすっきりしましたね。しかも今って、みんなガム食べなくなっちゃったからね。それは何故かというと、ゴミ箱が街から減ったからというのが一番大きいみたいです。そう考えると、後味がすっきりしたというのは嬉しいポイントですね」

—研究と改良を重ねた半年間。
早坂「あと、ラテは好きなんですが、どういうわけか別のドリンクをオーダーすることが多かったかもしれません。今日久しぶりにラテを飲みましたが、新しいスターバックス ラテは完食してしまいましたよ!」

西垣「そこがポイントなんです。新しいラテを一口で感じていただくのには、単に乳脂肪分が高く、濃厚な牛乳の方が分かりやすいのかもしれません。ただそうすると、飲み続けたら胃が重くなってしまって、一杯飲めきれないんです。それでは全くリニューアルする意味がない。ドリンク開発の担当者たちは、さまざまな種類のミルクのラテをテイスティングし、試行錯誤を重ねた結果、半年以上かけてやっとベストなミルクに辿りつきました」

早坂「その半年の研究の結晶なわけですね。妥協しないでできた一杯。私は、ラテを飲んでいないブランクがあるので、すごく違いが分かります。牛乳ひとつで、こんなに変わるんだなって」

西垣「その他に、全国約25,000人のバリスタのトレーニングも実施しました。ラテは、エスプレッソとミルクというシンプルな飲み物なので、味の良し悪しは作る人間の技術によるところも大きいんです。先程飲んでいただいたラテにもハートが描いてあったと思うのですが、丁寧にスチームしたきめ細かい泡のミルクを、細心の注意を払って注がないとラテアートって描けないんです。決してハートを描いてお客さまに提供しようということではなく、ハートはあくまで一杯一杯気持ちを込めて作りましたという証しのひとつ。このこともラテが美味しくなったと感じていただけた理由としては大きいと思います」

「お客様の立場で考える日々の積み重ねが大切」(秋山具義)

—試行錯誤の結果としての満足度の最大化。
早坂「もちろん、新しいミルクの導入やラテアートのストーリーがあってこそですが、飲んで美味しければ新しいファンができて、それが続いていくんだろうなって。メイクのお仕事にしても、技術は経験を重ねれば上達していくものですが、ちょっとした道具やテイストを変えたときに、そこで何が新しいとか何を変えたかと説明するよりも、仕上がりに今っぽさが出てきて自然にブラッシュアップされます。ベーシックなところは変わらないけれど、今の気分や時代感をのせることで、これまでとは違う仕上がりに喜んでいただけたら、それが一番なんですよね」

秋山「僕は基本的にはディレクションが仕事なので、もちろん、どんなデザインや映像でいくのかとかは決めますが、様々な業種の色々な立場の方とのお仕事では、時代の流れとか、今誰とやりたいかとか、色んな要因が重なって常に変えている部分はありますね。仕事によってはCMも作れば、ポスターや新聞広告もやりますし、写真集も本の装丁もCDジャケットもロゴもパッケージもと、ジャンルはかなり広いので、その都度で最適な方法を考えています。なかでも一番その時代を感じるのは、商品パッケージかもしれませんね。売れているものを後追いする傾向にあるので、どれも似たようなパッケージになってくる。僕がデザインした「マルちゃん正麺」もまさにそうでしたよ。ちょうど袋麺市場が停滞していたところに、あのデザインが出て、他が追随していったというか」

西垣「スターバックスでは、コーヒーやドリンクを中心とした店舗での一連の体験を通して、いかにお客様の満足度を最大化できるかということを考えて活動しているのですが、その中できちんとお客さまの心をつかみ、満足していただくための今っぽさと時代感、大切なエッセンスですね!」

秋山「スターバックスにはCMとかは必要ないですね。そう言えば、あれも飲みましたよ、一杯2,000円くらいするコーヒー」

早坂「え?それ何ですか?」

西垣「スターバックス リザーブというプレミアムラインの特別なコーヒー豆です。ユニークな個性を持つ、希少なコーヒー豆のラインですが、世界中のさまざまな銘柄が登場します。先日は世界的にもプレミアムなパナマ産のゲイシャ種のコーヒーを数量限定で販売したんです。クローバーというマシンで抽出してショートサイズで一杯1,850円、コーヒー豆250g 10,000円という高価格でした。数日で完売してしまったんですけどね」

秋山「え?もうないんですか?でも、そういうことだと思うんですよ。全てのスターバックスファンは買わなくても、そういったニュースは届いているし、「うわ!高っ!」みたいなことを、また人に伝えたくなる。あの時、飲んでおけば良かったと思ったら、次に出た時に買おうと思う人がいるかもしれないし。みんな小ネタとか裏技とか好きですからね。そういう積み重ねなんじゃないかなって思います」

早坂「だから、コーヒーって面白い!止められない(笑)」

秋山「で、何の話でしたっけ?(笑)」

西垣「スターバックス ラテが新しくなった話ですよ(笑)」

早坂「おいしかったってことで(笑)」

西垣「(笑)。でも、おいしかったと思っていただくのが一番重要です」

早坂「でも真面目に、今日飲んでみて、またラテに戻ろうって素直に思えました。これから冬に向けて寒くなるし、私は朝ごはんをグリーンスムージーなど軽めにしているので、ラテも取り入れてもいいかなって。これからスタンダードになりそうな予感です!」

秋山「ブラックだと朝一番は強過ぎたりすることもあるからね」

西垣「はい。ぜひ朝ごはんにも」

about them

Art Director
秋山具義

1966年東京秋葉原生まれ。1999年デイリーフレッシュ設立。主な仕事に、PARCO「あるこうPARCO」キャンペーン、東洋水産「マルちゃん正麺」広告・パッケージデザイン、TOYOTA「もっとよくしよう。」CM・新聞広告、UHA味覚糖ぷっちょ「進撃のちょ人」CM、常盤薬品「眠眠打破×秋元康」CM、洋服の青山「AOYAMA×Ryuichi Sakamoto」CM、大島優子写真集「脱ぎやがれ!」(幻冬舎) 装丁、「ふなっしー壁掛けカレンダー2015」デザイン、AKB48「さよならクロール」CDジャケットデザイン、NHK BS プレミアム「ワラッチャオ!」キャラクターデザインなど。
www.d-fresh.com

Make-up Artist, Aromatherapy Instructor
早坂香須子

看護師として大学病院に勤務した後、メイクアシスタントを経て99年に独立。国内外のモデルや女優から支持される。世界中の様々な地域への渡航経験などから自然との共存・心と身体の健康を志し、2013年AEAJ公認アロマセラピーインストラクターの資格を習得。オーガニックプロダクトコンサルタントなど、多岐にわたり活動。2014年11月22日にはインナービューティーを軸にした初の書籍「YOU ARE SO BEAUTIFUL」が発売。「W inc」所属。
www.wtokyo.co.jp


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