MY BREAKFAST HABITS

朝のルール ~朝食編~

取材・文:川島拓人
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朝のルール ~朝食編~

それぞれに朝のルールがあります。起きたらまずラジオを付ける人、コーヒー豆をグラインドして、ネルドリップで淹れる人、掃除機をかける人etc……。朝の過ごし方次第で、一日が変わってしまうと言っても過言ではありません。今回、dia STANDARDでは、さまざまな人たちの朝食のルールにフォーカス。

ひとり目は、1960年代、アイビーリーガーたちのアイコン的ブランドとして支持を得た老舗ブランド、GANT RUGGERのデザイナーを務めるクリストファー・バスティン。料理好きで有名なバスティン自身が綴るマイ・ブレックファスト・ルール from ストックホルム。

Christopher Bastin (GANT Rugger)

his STANDARD MENU

・1杯のカプチーノ
・1個のクロワッサン
・2本のマルボーロ
オプション:100%のオレンジジュース

の朝ご飯はこれと決まっている。1杯のカプチーノに、クロワッサン。そしてマルボーロのタバコ2本。それだけで十分。ファッションデザイナーという仕事柄からか、さぞかしヒップでファンシーな朝食を食べていると思われがちだけど……。仕事柄、国内外を飛び回る日々を過ごしていて、多い時だと1年の1/3以上を海外で過ごしている。だから、どうしてもイレギュラーな食生活になりがちなんだ。けれど、僕の朝食に必要なカプチーノとクロワッサンなんて、大抵どこの国にも売ってるもの。だから、困ることはない。でも、こんな朝食を食べているとたまに思うんだ。最近巷で流行ってる、すごく充実した朝食メニュー。例えば、オートミールにヨーグルト、卵とかグラノーラ、こうしたしっかりと栄養分もとれる朝食を食べる癖が僕にもあったらよかったのにって(笑)。

食べるものだけじゃない。食べる場所にも僕なりのルールがある。まずは自宅からアトリエまでの道のりにあるカフェじゃないといけない。わざわざ、遠出はしたくない。通り道にあるってことが大事。僕のように、同じカフェばかりに行っていると、オーダーをしなくとも、アイコンタクトだけでいい。もちろん、タバコが体に悪いことぐらい分かってるさ。でも、止められないんだよね。だから最近、逆に“タバコは朝だけ“というルールを自分のなかに作ってるんだ。それを何年間か試しているけど、まぁ今のところうまく行ってないね(笑)。

僕の行きつけの地元ストックホルムのカフェを紹介したい。幸運なことに、僕が今住んでいる建物はとても古くて、その一階には「リトルノ」っていうカフェがあるんだ。サービスは悪いし、食べ物もたいして美味いわけでもない。だけど、コーヒーとクロワッサンはいける。僕に必要なものはそれだけだから、十分。40年以上も変わることのないクラシックな店内は最高に落ち着く場所なんだ。

「リトルノ」のほかにも、もう一軒ある。それが「ブロムス」っていうカフェ。ここも、オフィスへの通り道にある。いつもものすごく混んでいて、朝なのに、金曜日のパーティのような雰囲気に近いからあまり行かないけどね。朝ぐらいは、自分のペースでいたい。ただ、ここのクロワッサンとコーヒーはとても美味しいんだ。でもね、僕にはこういう賑やかな場所よりも、「リトルノ」のような場所がちょうどいい。パーティは嫌いじゃないけど、朝は同じカフェで、同じメニュー。あたり前のように食べたり、飲んだりすることが、一番心地いい。そして、こうした決まりきった時間にこそ、素晴らしいアイデアが思い浮かぶことも多いんだよ。

about RITORNO

1930年代から、地元のアーティストや小説家などが足繁く通う老舗カフェ。内装は創業当初と変わらず、店内にはジュークボックスあるなど、50年代の雰囲気も漂う。
address : Odengatan 80, 113 22 Stockholm Sweden
web : www.ritorno.se

about GANT RUGGER

about him

Designer
Christopher Bastin

GANT Ruggerデザイナー。スウェーデン出身。2012年より同ブランドのクリエティブディレクターに就任。以降、人気が再熱。昨年秋にはブルックリン・ウィリアムズバーグに旗艦店をオープンするなど、今一番ホットなブランドのひとつ。今秋ついに日本にも上陸。どのようなショップになるのか楽しみである。


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